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「生活リハビリ」~「食べる力」を支えるために~

2025.07.02

特別養護老人ホーム 特別養護老人ホーム

ショートステイ ショートステイ

富士見台特別養護老人ホーム

声を出しながら、体操します。 声を出しながら、体操します。

特養での暮らしにおいて、「自分で食べる」という行為は、生きる力そのものです。
そのため、私たちは毎日の食事の時間を、生活リハビリの場として捉えています。

〇食事前の口腔・嚥下体操
食事の前には、口やのどの筋肉を動かす体操を行っています。発声や表情、唾液の分泌を促す動きを取り入れ、「食べる準備」を整える時間です。
高齢者の誤嚥や窒息は、自分で食べている最中に起こることが多くあります。できる限り予防するためには、「正しい姿勢」と「のどの準備」が必要です。

〇姿勢の調整で食べやすく
深く座り直し、やや前かがみの姿勢を保ち、足が床につくように・・・その方に合わせて、できる限り椅子やテーブルの高さを調整しています。こうすることで、噛む・飲み込む・ムセを防ぐと「身体の準備」が整うのです。
長時間座っていると、徐々に浅い座りになり、姿勢が崩れていきます。職員は、適宜「座り直し」を促し、安全に食べられるよう支援しています。

〇自分で食べることの意義
箸やスプーンを持ち、自分のペースで食事を口にはこぶ。たとえ一部介助が必要であっても、「自分でできる部分を大切にする」ことは、ご本人の意欲や満足感に繋がります。

「食べる」ことは誰にとっても、大きな楽しみであり、生きる基本です。その楽しみをできる限り長く続けて頂くために、口や身体の準備、姿勢、環境、そして自立を支える工夫を、日々行っています。
生活の中のリハビリとは、特別な時間に行う訓練ではなく、「日常のひとつひとつを、丁寧に整えること」
それが、特養での食事の支援の込められた、私たちの思いです。