2015.07.28
デイサービス
猛暑により、戸外での歩行訓練ができないため、ちょっとそこまで外出し、ふるさと文化館の屋内を見学させていただきました。
2階の常設展示室(土器などの出土品や工芸品、練馬大根の資料など、練馬区の歴史や人々の生活の様子などを知ることができます)を皆様と一緒に見学いたしました。
展示品の中に、4斗樽があり「昔はよく使ったわ、あなたは使ったことないでしょ。」と30代の職員にお話しをしてくださいました。また、二層式洗濯機があり、「懐かしい~、ついこの前まで使っていたわ。」と懐かしそうにお話しをしてくださいました。
館内広く、見学をしながら歩行訓練をすることができました。
屋外にも展示物があるそうです。涼しくなった頃にまた足を運んでみたいと考えております。
後日、『ふるさと文化館』へ外出し、展示品について研究した成果を文書にまとめて下さったので、ここ紹介させていただきます。
ふるさと文化館を見学して 【 ―練馬大根の風土― 】
1.二階の展示場に入ると、通路を狭めるように、やや右寄りに大きな樽が見えてきた。
ずいぶん大きな木製の樽である。試しに手を伸ばしてみると、樽の上淵に触れた。高さは2mぐらいありそうである。そんなことをやっていると、女性の係員が巡回して来た。そこで、「大根は一回に、どのくらいの量を漬け込んだのですか」と聞いてみた。「これは、商売でやっていたところから譲り受けたものですが、一回に4000~5000本漬けていたそうです」といっていた。そのあと、展示場の壁に張ってある、やや古びた漬け込みの写真を見せながら説明してくれた。
2.展示場には、練馬大根の盛衰を物語る展示物が並んでいた。
徳川時代、人口の増大する江戸の食卓を、練馬大根が支えていたとでもいえそうな展示物もあり、また逆に、農家の人は江戸で農産物を売った金銭で、購入した下肥(シモゴイ)を持ち帰えたことなどもかいてあった。
3.先の係員が展示物の中から、練馬大根と青首大根を並べて示してくれた。
葉の付け根付近を比べて見せられると、練馬大根は葉の付け根付近が太く、畑から抜き取りやすい。それに対し、青首大根は葉の付け根付近はまだ細く、地中の方が太い。抜き取りにくいかもしれないが農家としてはこちらの方が金になる。青首大根がもてはやされ、その情報が広く伝わった、昭和36年頃から練馬大根は生産されなくなったという。なるほどと納得させられた。現在も、練馬大根の復活を図って『練馬大根育成事業』として、種々のことが行われているようではあるが…。
4.ところで、大根をはぐくむ土壌とはなにか。次のような解説がついていた。
練馬の土壌は、黒土の下は富士山などの火山灰が積った関東ローム層という赤色土である。この土壌で大根は細く長く尻細の形に育ち、練馬大根の中でも代表的な練馬尻細大根ができるのであると。
5.長々と、練馬大根について述べてきたが、文化館の同じ階には、明治から大正の時代、東京と当地方との輸送に活躍した荷車。農産物の生産や種々の産業に貢献してきた水車など。種々の展示物もあり、郷愁を感じさせられた半日であった。
T M 2015 07
詳細に調べられており、ともて興味深く拝見させていただきました。TM様、ありがとうございました。