高野台地域包括支援センター

認知症について学んでみませんか

2020.11.17

高齢者の相談サービス 高齢者の相談サービス

日に日に冬の訪れを感じられるようになってまいりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。

地域の皆様が住み慣れた地域で、その方らしくお過ごしいただけるよう
地域で認知症の支援に取り組んでいる有志の方々と、
パンフレット「認知症について学んでみませんか」を、作成致しました。
下段のPDFよりご覧いただき、日々の生活や認知症の方の支援に、
お役だてください。

パンフレット「認知症について学んでみませんか」の発行に寄せて、
「誰もが自分らしく生活できる地域へ」と題し
明治学院大学 社会学部教授 新保美香先生より
ご寄稿いただきましたので紹介させていただきます。







 

「誰もが自分らしく生活できる地域へ」
 
 明治学院大学  新保美香
 
1989(平成元)年、私は、ある市役所の福祉事務所で高齢者担当として働いていました。
まだ、介護保険は始まっておらず、支援が必要な高齢者の相談や、
在宅サービス、施設入所の相談を行政が担っていた時代です。
当時、認知症高齢者は「呆け老人」と呼ばれていました。
「呆け」が「痴呆症」という病気であるという理解が、まだ社会に十分広がっておらず、
「おばあちゃん(おじいちゃん)が呆けたのは、嫁のあなたが悪いと言われた」と、
窓口で泣いておられるご家族のお話を聴くこともよくあることでした。
「このままだと倒れてしまいます。在宅サービスを利用しませんか」とすすめる私に、
「サービスを利用していることがわかったら、ご近所や親族に何を言われるかわかりません」と
おっしゃるご家族も少なくありませんでした。

時を経て、2000年に介護保険が始まり、2004年に認知症という名称が使われるようになってから、
認知症に関する社会の理解は、格段に広がったことを実感しています。
しかし、理解が広がる一方で、「認知症になったらどうしよう」と不安に思われる方や、
高齢のご家族の変化に気づいても、相談することを躊躇する方もいらっしゃいます。
認知症になっても、かけがえのない「その人」であることに変わりはありません。
「認知症の○○さん」ではなく、「○○さんのもつ病気のひとつが認知症」なのです。
練馬区には、高野台地域包括支援センターのように、認知症、そして介護が必要な状況となった時に、
安心して相談できる場所が身近にあります。
地域の中で支え合い、かけがえのない「○○さん」が、どのような状況になっても
その人らしく過ごされる姿にふれながら、理解ある地域が育ちます。
みなさまの地域が、誰もが安心して自分らしく生活できる地域でありますことを、心から願っております。
 

認知症が心配な方や認知症についてお知りになりたい方、
高野台地域包括支援センターで相談を受け付けております。

高野台地域包括支援センター
開設日時 月曜日~土曜日 8:30~17:15 (年末年始 祝日を除く)
先ずは、お電話ください。☎03-5372-6300